自己満足メーター

  • 2014.05.28 Wednesday
  • 22:41
ひょんなきっかけで、あるボランティア活動のお手伝いをしていたのですが、先日をもって無事お役目を終えることができました。

裏方的な役割はAAで経験していたのですが、人づきあいとなると勝手が違いまして、まあ疲れました…。
率直な感想は「個性的な人が多いけど、AAでワイワイやってるほうがずっと楽しかったわ」です。いかにAAの仲間や年上の仲間の経験に助けられてサービス活動ができていたのか。これまでにも感謝してきたつもりでしたが、また一段と痛感しました。

もう一つ身にしみて分かったことは、他人に対して恨み言が口をついて出るまで、やる事を引き受けてはいかん、ということです。

「お、疲れてるな、『せっかく○○してあげたのに〜』とグチってしまいそうだな」

と感じたら、そこで止める。

私はそれを「自己満足メーター」と呼んでいるのですが、お手伝い期間も終盤の頃には、この心のサインに忠実に従うようにしました。

これが仕事なら話は別ですし、人に対しての寛容さというか、「自己満足メーター」のレンジを拡げられるよう努力しようとは思いますが、ボランティアはボランティアですもん。

私がこれまで公私ともに関わってきたなかには「ああ、この人はボランティアが好きというよりかは、人助けをやってる自分が好きなんだなあ」と感じた人たちがいたのだけど、自分もついついそうなってしまっていたのかも…と、後になって反省しました。

ありがとうと言われなくて当たり前、それどころか、不満や、やっかみだって言われるかもしれない。でも自己満足の範囲なら受け流せる。
そもそも、自分の動機のいちばん根っこにあるものが「人から一目置かれたい」「今すぐ評価されたい」というのでなければ、そんなに気に病まずに済むことではなかろうか? と思うようになりました。

先ほど「自己満足メーターに従うようになった」と書きましたが、それでも役割をバトンタッチした途端に気が抜けてしまって、実は今もまだ本調子ではありません。

自分には12ステップグループ、ミーティングという居場所、骨休めができる場所があることに本当に感謝しています。また初心にかえって、日々の生活スタイルを見直していこうと思います。

広報活動の思い出

  • 2014.05.17 Saturday
  • 14:38
私たちのグループを知ってもらうための広報のひとつとして、保健所や福祉事務所などの行政窓口にミーティングやイベント情報のチラシを持っていくという方法があります。

私がOAグループを立ち上げて間もないときのことですが、たまたま平日にお休みが取れたので、市の福祉関連の窓口へ行ってみることにしました。
アポ無しの訪問だったので、資料を受け取ってもらえたら御の字ぐらいに思っていたのですが、ラッキーなことに担当の方がおられました。しかも直接お話を聞いて頂けたのです。
アルコール依存や薬物依存以外の自助グループのメンバーがやって来たということで、興味を持ってくださったようでした。
いざお話ができるとなると緊張してしまったので、どのように説明したのかよく覚えていないのですが、お忙しいところをとても親切に対応してもらいました。

用事が済んで時計を見ると、夕方5時までには少し時間があります。すっかり気をよくした私は、ついでに隣の区の窓口も訪問することにしました。
そこは自分たちが毎週ミーティングをやっている会場と同じ建物の中にあります。いつもミーティングの予約を申し込んでいるところと管轄が違うけれども、フロアも一緒だし大丈夫だろうと思いました。

ところが。

先ほどお訪ねした区と同じ課、同じ係、同じ役職の方(保健師さん)を呼んで頂いたのですが、こちらの説明が終わるとおもむろに

「失礼ですが、どなたの紹介でこちらへ来られましたか?」

と切りだされました。え??

ポカンとしている私に、いささか慇懃無礼な態度でその保健師さんは続けました。
「こちらの係はどういう方々を対象にしているかご存じですか?障害者や母子家庭のお母さんたちを相手にしているんですけど」。

ひえー、摂食障害は障害じゃないのか!というか、精神福祉の範囲じゃないの!?
(注:2006年頃の話です)

さっきの保健師さんと、えらく対応が違うではないか、区と担当が違うだけでこんなに情報に差があってええんじゃろか?

しばし気まずい沈黙が続いたのですが、私がふと視線をそらすと、すぐ脇の掲示板に、見慣れたAAのチラシが貼ってあるのを発見しました。あ、いい手があった。

私はおもむろにAAのチラシを指差して、
「じつは私はAAメンバーでもありまして、チラシを掲示していただいて、ありがとうございます!こちらへ来られる○○さんにも日ごろからいつもお世話になっているんですよ」と、ニッコリと笑ってみました。

さっきまで「上から目線」だった相手は、とたんにギクッとした表情になりました。

もちろんAAとOAはそれぞれの活動にいっさい関わりはないのですが、「誰の紹介でここへ来た?」などといきなり言われてしまっては、こちらも黙って引き下がれません。腹の中ではムッとしていても笑って話を合わせるという昔の得意技が役に立ったのか、ニコニコしながら自助グループや摂食障害のことをまくしたて、もとい、説明しました。相手はますます気まずそうな顔をしていましたが、かまわずさらに口角を上げて

「では、今後ともよろしくお願いします」
と、語尾にハートマークをつける勢いであいさつをし、チラシを渡してその場を後にしました。

後日、年上のAAメンバーにブーブー不満をこぼすと、「なんでも最初に事を始める人というのは、後に続く人より苦労が多いもんですよ」となだめられました。夫からは「自助グループの人間がふだん広報に行っているかどうかにもよるだろうねえ。(私が2番目に行った区は)僕らもしょっちゅうは行っていないからねえ。アルコールとか薬物依存のデイケアやリハビリセンターがあるところは、そういう施設のスタッフと面識があるから、窓口の人も話が通じやすいんじゃない?」と、いつものように冷静なコメントを頂きました。

とにかく、大事なことは仲間と一緒にグループを継続することだと気をとりなおし、細々とではありますがミーティングを続けてきました。 もうひとりの仲間が地元で一番最初に立ち上げたOAグループは昨年末に10周年を迎えましたし、私が始めたグループも9年目に入りました。
その間、医療関係者の研修会で自助グループの一つとして、活動を紹介する時間をとってもらったり、2年前には県の精神保健福祉センターで、OAグループだけでじっくりとお話できる機会にも恵まれました。

今年の2月に地元の仲間がOAのイベントを実施しました。通常のミーティングでは利用していない施設だったのですが、申し込みに行ったメンバーからは「ふだん配っているチラシを持って行ったけど、あっさりOKが出たよ」とのことでした。

彼女が言うには、ここ数年は依存症に限らず、いろんな病気や障害の当事者グループがメディアでも取り上げられるようになってきたので、その影響もあるのではないか?とのことで、私もなるほどと思いました。
さすがに地方都市といえども、かつての私のような目にあうこともないと思っています。※今現在は状況が違うのでフォローいたしますが、私がアレ?という対応を受けた窓口ですが、何年か後に実際に摂食障害について相談事が寄せられたようで、私たちのグループあてに連絡を頂きました。

最近はそうした関係施設に足を運べていないので反省していますが、頼もしい後輩メンバーが現れたことですし、もし再開するとしたら私は体験を伝えるにとどめて、後方支援に回ろうかなと考えています。

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