そのままを聞く

  • 2014.03.26 Wednesday
  • 23:13
ミーティングに10年以上参加していますが、年数を重ねるごとに、思いこみを持たずに最後まで人の話を聞くというのは難しいなと感じています。

いくら私が長い間グループにいると言っても、ただの当事者であってカウンセラーではないので、新しく来た人に対して「またミーティングに来てくださいね」という声かけはしますが、相手が聞いて来ないうちからアドバイスはしません。もし何か聞いてきたとしても「私は、こうしましたよ」という程度にとどめるようにしています。ミーティング以外でもおつきあいがあって気ごころが知れているメンバーであれば、ちょっと踏み込んで申しあげる事もありますが。

自分に経験がなくて、どうやっても気持ちの想像がつかない事柄(私の場合であれば処方薬の乱用やリストカット、盗癖とか)であれば正直に分からないと言えばいいのですが、気をつけないといけないのが、自分ととてもよく似た経験を持っている仲間の話を聞くときです。

今でも私は「私でも回復できたんだから、あなたも回復できる」と信じているのですが、昔は血気盛んだったというか、その気持ちが前面に出過ぎてしまって、相手の気持ちやニーズをおしはかる余裕が無い時期がありました。自分がこうだったのだから、相手もそうに違いない!と、自分の感情や経験に引きずられてしまっていたのです。
そんな頃、ある仲間の体験談にとても共感しながら聞いていたのですが、「…まあ、それはもう今ではどうでもいいことなんだけどね」とあっさり返されて、拍子抜けしたことがあります。相手が悩んでいたのは別の問題についてでした。

自分が乗り越えられたやり方がベストだと思うのは自分の勝手だけれども、それは相手にとっては選択肢のひとつに過ぎません。私がいくら「遠回りだと思うんだけどなー」と思っていても、よほど命にかかわることではない限り、本人がそうしたいなら、ひとまずそうさせるほうがいいのです。他人から相談事を持ち込まれたら…頼りにされたら、悪い気はしません。でも、“私が”なんとかしなくちゃと思ってしまうと、たいがい良い結果にはならないこともこの10年余りのうちに経験させてもらいました。

お互いの経験を分かち合えるのが私たちのグループの良さではあるのですが、だからといってどんな相手も自分とまったく同じように苦しんでいるとは限りません。当事者だから共感できることがあるけれども、同時に自分の経験に過度に影響されることのないように心がけたいです。

好転のきざし

  • 2014.03.12 Wednesday
  • 21:44
バセドー病の治療を始めて、今年で足かけ7年目に入りました。

私の場合は、外科手術を受けるほどのことではないとのことで投薬治療を続けているのですが、今回の血液検査の結果、数年間変化の無かった薬の量を、ほんの少し減らせることになりました。

複数ある検査項目のうち、これまで最後まで好転しなかった項目が今回はじめて変化していました。過去1年の経過を折れ線グラフで見せて頂いたのですが、今回急に数値が(良い方に)上がったように見えました。

様子を見ながらなので、次回の検査で数値が逆戻りしてしまえば処方も元通りになるのですが、ひさびさの朗報です。

最初にバセドー病と診断を受けた時にすぐに頭に浮かんだのは、「若い時の過食嘔吐が、今頃になって”たたった”のだろうか?」ということでした。かかりつけの先生に相談したら因果関係はないとのこと。バセドー病はまだ原因がはっきり解明されていないそうで(病名に人の名前がついているのは、たいがい現時点では原因不明のものが多いようですね)、でも命を持って行かれるような病気ではないし、薬をきちんと飲んでいれば徐々に症状が治まると説明を受けたので、気持ちの切り替えは早くにできたように思います。

どういった症状が出るのか、どの程度の重さなのかは人によって違うようですが、私の場合は疲労のペースがわかりにくい…というのがあります。

その日は布団に入るまで平気だと思っていたのに、翌日にものすごい倦怠感が出たり、頭痛がしたり。じわじわと疲れが出てくるなら「そろそろ休んだ方がいいな」という加減が分かるのですが、まるでスイッチが切れたようにというか、バッテリーが上がったかのように「バタンキュー」となるので、自分でもとまどいます。

仕方がないので「前回これぐらいの活動をしたらバテたから、気をつけよう」という経験をもとに調整していくしかないのですが、身体を動かすことの多い職業の人がこういう病気になったら、さぞ大変なことと思います。

あと困ったことと言えば、体重の増減でしょうか。
一時期処方の量が増えた時には、食事の量が変わらないのにあっという間に体重が増えてしまいました。薬が減ったら元に戻りましたが。さすがにこのときは「いやあ、本当に体重がコントロールできない病気になっちゃったなあ」とゲンナリしました。

じつは昨日も「バタンキュー」になっていました。前の日にはりきって多めに予定をこなして、まあ大丈夫だろうと思っていたのですが、見込みが甘かったです。結局のところ毎日6割、7割でいいからコツコツやっていくのと大差ないことになりました。
なかなか思うようにはなりませんが、自分にとってほどよいペースを探しながらやっていきます。

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