ホルモンとメンタル。性同一性障害のドキュメンタリー番組を見て思ったこと。
- 2012.10.31 Wednesday
- 23:40
この日曜日の晩はかなり遅くまで起きていたのですが、深夜のドキュメンタリー番組のタイトルが気になってつい最後まで見てしまいました。
そのタイトルは「カレシのおっぱい」。もしかして?と内容を予想したのですが…、性同一性障害の女性と、その恋人を取材したものでした。
以前タイに旅行した時に、私なんぞよりよっぽど女らしいおネエさんとか、黙ってたらフツーのお兄さんだったのに、女子力全開で化粧品をオススメしてくれたドラッグストアの店員さんとか、ガッチリ系のゲイの溜まり場になっているバーとかを見てきましたので、
・女性が好きなのか、男性が好きなのか(あるいはそういう欲求が無いか)ということ
・自分の心と身体の性があっているのかどうかということ
は、どうも分けて考えないといけないらしい…という程度の認識は持っています。…それぐらいしかありません。
さて、番組の中で私が気になったのは、本題の性同一性障害のことでも、彼女(彼?)とその恋人の行く末のことでもありませんでした。性同一性障害のことは分からないし、身近にいないし、どんな恋人や夫婦にも、その二人の間にしか分からないアレコレはありますから。
私が見ていて心配になったのは、性同一性障害の女性が乳房の外科手術を受けたことについてです。
もちろん外科手術ですから、医師からリスクの説明はあったでしょうし、番組の編集上、割愛されたのかもしれません。
しかし私には、彼女がうーんと悩んでいた期間のわりには、病院を訪れてからさほど時間をかけず手術へ進んだように見えました。なんだか「二重まぶたにしたいんですけど」「ハイハイ」みたいな、美容整形を受けるような感じ。
乳房にメスを入れることで女性ホルモンに影響があるのかどうか、私は素人なので分かりませんが、どうなんでしょう。他人事とはいえ心配になりました。
女性の身体のままでいることが、ご本人にはとても辛いのかもしれませんが、「身体、乳房」そのものに異常が見つかったわけではないので…外科手術により受けるかもしれないデメリットと、それでも自分の心と身体の性を近づけることで得られるメリットをよーく考えたのかな?と思ったのです。
一人であれこれと悩むんじゃなくて、性同一性障害の専門医ともちゃんと相談したのかな?テレビに出てきた形成外科医が性同一性障害のことも熟知しているのかどうかは、番組を見ただけでは分からなかったのですが。
私は20代後半からの数年間、うつを患いました。うつ状態のときは本当に辛かったし、できればもう二度と経験したくないです。さらに30代後半からはバセドー病の治療も受けているので、ホルモンの分泌が人の身体やメンタルにいかに影響を及ぼすのか実感しています。だからついつい敏感になってしまうんですよね。
とくに乳房って脇=リンパ節の近くでしょう?手術後に事実を知らされた母親が「もしものことがあったら、どうするつもりだったの!」と怒って電話していたけど、そりゃあ、怒るのは当たり前です。とくにこちらのお母さんは娘の身上や恋人の存在を理解しているわけですから、なおさらです。
たった一本のドキュメンタリー番組で見かけただけの人にたいへん失礼なのだけど、30代後半にもなって、母親に胸の手術のことを説得できず、手術後にメール1本で済ませようとしたり、「過去に恋人に裏切られた経験があるんで…」と、現在の恋人と所帯を持つことにちゅうちょしている様子を見ていて、彼女(いや、彼か)はこの先、いろいろと大丈夫なんだろうか?と感じました。それは、性同一性障害だからとか、同性婚が認められていないからとかじゃなくて、それ以前に本人がクリアしなきゃいけない対人関係の課題でもあるように感じたのです。
それはさておき、身体と心の性別が合っていないのは、過去に辛い経験をしたのが原因などではなくて、ほんとうに神様がサジ加減を間違えたのではとしか言いようのない人たち、同性の人にしか恋愛感情が持てない人たちは、私が思う以上にたくさんいるんだろうなあとも思いました。結婚したいと思っても法的な制限はあるし、「どうも生理的に受け付けない、ごめん」という人だっているでしょうから、それこそ個人のプライバシーは明かせる範囲で明かせばいいと思っています。私の身近なところで、ひっそりと生活している人たちだっているかもしれません。
今回取材を受けていた「彼」は、悩みを一人で抱え込むフシがあるんじゃないかな。それは今までの彼の経験がそうさせたのかもしれません。でも人間って、一人では生きていけないし、家族や夫婦だけでもこれまた気が滅入っちゃうときがあるんですよね…。どこかで他人とつながって風通しを良くしておいたほうが良いんです。面倒なことも起こりますけどね。
だとしたら、今回彼がテレビの取材を受けたのは一大決心だったのでしょう。彼と同じ境遇の人で、体の問題とか社会生活の課題をクリアしていった人が日本のどこかにきっといるはずです。今回の放送が彼にとって良い変化のきっかけになれば良いなと思っています。
そのタイトルは「カレシのおっぱい」。もしかして?と内容を予想したのですが…、性同一性障害の女性と、その恋人を取材したものでした。
以前タイに旅行した時に、私なんぞよりよっぽど女らしいおネエさんとか、黙ってたらフツーのお兄さんだったのに、女子力全開で化粧品をオススメしてくれたドラッグストアの店員さんとか、ガッチリ系のゲイの溜まり場になっているバーとかを見てきましたので、
・女性が好きなのか、男性が好きなのか(あるいはそういう欲求が無いか)ということ
・自分の心と身体の性があっているのかどうかということ
は、どうも分けて考えないといけないらしい…という程度の認識は持っています。…それぐらいしかありません。
さて、番組の中で私が気になったのは、本題の性同一性障害のことでも、彼女(彼?)とその恋人の行く末のことでもありませんでした。性同一性障害のことは分からないし、身近にいないし、どんな恋人や夫婦にも、その二人の間にしか分からないアレコレはありますから。
私が見ていて心配になったのは、性同一性障害の女性が乳房の外科手術を受けたことについてです。
もちろん外科手術ですから、医師からリスクの説明はあったでしょうし、番組の編集上、割愛されたのかもしれません。
しかし私には、彼女がうーんと悩んでいた期間のわりには、病院を訪れてからさほど時間をかけず手術へ進んだように見えました。なんだか「二重まぶたにしたいんですけど」「ハイハイ」みたいな、美容整形を受けるような感じ。
乳房にメスを入れることで女性ホルモンに影響があるのかどうか、私は素人なので分かりませんが、どうなんでしょう。他人事とはいえ心配になりました。
女性の身体のままでいることが、ご本人にはとても辛いのかもしれませんが、「身体、乳房」そのものに異常が見つかったわけではないので…外科手術により受けるかもしれないデメリットと、それでも自分の心と身体の性を近づけることで得られるメリットをよーく考えたのかな?と思ったのです。
一人であれこれと悩むんじゃなくて、性同一性障害の専門医ともちゃんと相談したのかな?テレビに出てきた形成外科医が性同一性障害のことも熟知しているのかどうかは、番組を見ただけでは分からなかったのですが。
私は20代後半からの数年間、うつを患いました。うつ状態のときは本当に辛かったし、できればもう二度と経験したくないです。さらに30代後半からはバセドー病の治療も受けているので、ホルモンの分泌が人の身体やメンタルにいかに影響を及ぼすのか実感しています。だからついつい敏感になってしまうんですよね。
とくに乳房って脇=リンパ節の近くでしょう?手術後に事実を知らされた母親が「もしものことがあったら、どうするつもりだったの!」と怒って電話していたけど、そりゃあ、怒るのは当たり前です。とくにこちらのお母さんは娘の身上や恋人の存在を理解しているわけですから、なおさらです。
たった一本のドキュメンタリー番組で見かけただけの人にたいへん失礼なのだけど、30代後半にもなって、母親に胸の手術のことを説得できず、手術後にメール1本で済ませようとしたり、「過去に恋人に裏切られた経験があるんで…」と、現在の恋人と所帯を持つことにちゅうちょしている様子を見ていて、彼女(いや、彼か)はこの先、いろいろと大丈夫なんだろうか?と感じました。それは、性同一性障害だからとか、同性婚が認められていないからとかじゃなくて、それ以前に本人がクリアしなきゃいけない対人関係の課題でもあるように感じたのです。
それはさておき、身体と心の性別が合っていないのは、過去に辛い経験をしたのが原因などではなくて、ほんとうに神様がサジ加減を間違えたのではとしか言いようのない人たち、同性の人にしか恋愛感情が持てない人たちは、私が思う以上にたくさんいるんだろうなあとも思いました。結婚したいと思っても法的な制限はあるし、「どうも生理的に受け付けない、ごめん」という人だっているでしょうから、それこそ個人のプライバシーは明かせる範囲で明かせばいいと思っています。私の身近なところで、ひっそりと生活している人たちだっているかもしれません。
今回取材を受けていた「彼」は、悩みを一人で抱え込むフシがあるんじゃないかな。それは今までの彼の経験がそうさせたのかもしれません。でも人間って、一人では生きていけないし、家族や夫婦だけでもこれまた気が滅入っちゃうときがあるんですよね…。どこかで他人とつながって風通しを良くしておいたほうが良いんです。面倒なことも起こりますけどね。
だとしたら、今回彼がテレビの取材を受けたのは一大決心だったのでしょう。彼と同じ境遇の人で、体の問題とか社会生活の課題をクリアしていった人が日本のどこかにきっといるはずです。今回の放送が彼にとって良い変化のきっかけになれば良いなと思っています。
- よもやま話
- comments(0)
- -
- -